弊社のブログやホームページを「モニエル瓦」で検索して訪問なさる方が増えておられるようです。
すでに、この記事を読んでおられる方はご存知だと思いますが、
モニエル瓦はすでに日本を撤退しており、
入手困難になっている屋根材です。
たまたま弊社では、モニエル製品と互換性のある部材を扱っていますが、実は
「みなさんがモニエル瓦だと思っている屋根材は30種類くらい、別々の会社が作ったものが紛れ込んでいる」
ことをぜひ覚えておいてください!
いろんな会社が作っている
ウォークマン(持ち運びカセット)みたいなもんで、みんながあの小さな機械のことをウォークマンと呼んでいましたが、
そう呼んでいいのはSONYの製品だけ、みたいなことが起きています。
モニエル瓦というのは、モニエル社、そしてその後継であったラファージュルーフィング社の製品のみを指す、コンクリート瓦です。
そして、サイズや形状がよく似た類似品がたくさんたくさん出回っていましたので、本当にお気をつけてください。
たとえば
モニエルに似たセメント瓦
http://roofnext.blogspot.com/2017/07/blog-post_15.html
にも、実際の例を書きましたが、
■ モニエル瓦は、水の流れるチャンネルが左についている
■ それに対して、アルプスのアルペン30はチャンネルが右についている
なんてのは、かわいいほうです。
細かく言えば、類似品のメーカーや製品によって、屋根材(瓦)の寸法がいろいろ異なるようです。
(私も、すべてを知っているわけではありません。現在生き残っているほんの少しの種類のみ知っている程度です)
というわけで、こんなのがあったよ!という例を
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<2つ山タイプセメント瓦>
■ モニエル センチュリオン チャンネル左
■ モニエル ヴィラクラシック チャンネル左 (山が大きい)
■ 旭セメント スカンジア瓦SS チャンネル左
■ クボタ パラマウント チャンネル左
■ アルプス アルペン30 チャンネル右
■ ヨーロピアン チャンネル右
■ FUJIX ハイ・マウント チャンネル右(わかりにくい)
■ ユーロベスト チャンネル右(わかりにくい)
■ 高橋屋根工業 クレスト チャンネル右(わかりにくい)
まあ、主要なものでざっとこれくらいあります。
これらをみな、つい呼ぶときは「モニエル」と呼ぶ人が多いので、大変なことになってしまうのですね!
判別方法は、
「割れた瓦の裏側、もしくは表の刻印を見る」というのが正解です。
どこかに、メーカーや製品名の痕跡が残っていますから、それを読み取るのが確実です。
少なくとも、屋根に乗っている状態で、
概観写真からきちんと判別することは
ほぼ不可能
に近いかもしれません。
屋根工事業者さんでも、初見での判断は間違うことが多いので、私達のような卸し業者や、あるいはメーカー同士で「ああでもない、こうでもない。もしかするとあれかな?」と話し合って結論が出るような現場もあります。
まあ、それでも
ほんまもんのモニエル社のモニエルが乗っている確率は7割程度はありますので、
うちのモニエルが・・・!
と言ってしまうのは、確率的には7割くらいは当たります(苦笑)
お気をつけくださいませ。