2021年1月22日金曜日

瓦はなぜ「落ちたり・飛んだり」するのか?

 

 

 こんにちは。

 

 わたしたち屋根業界に関わる者にとっては、台風や地震などの「災害」で

 

 瓦が落ちたり・飛んだりする

 

ことは、いろんな意味で悩みのタネでもあります。

 

 というのも、土を焼いてできている「陶器瓦」というのは、ほんとうに良くできていて、屋根材としてはたくさんのメリットがあるのですが、どうも災害で瓦が落ちて破損している映像や写真ばかりが目につくので、

 

 

 マイナスイメージ

 

を持たれてしまうことに、困っているわけです。

 

 

 昔ながらの人や、瓦に詳しい高齢者の人にとっては

 

「瓦なんて飛ぶもんやろ」

 

という印象もあると思いますが、 それは片方では


「まさにその通り!」


でもあるし


「いいえ、ぜんぜん違います!」


でもあります。


 このサンドウィッチマンさんの漫才のような

 

「ちょっと何言ってるかわからない」

 

状態が、まさに瓦業界の悩みなんですね。

 

 

 

 

 このお話、簡単に説明すると

 

「江戸時代からつづく工法では、瓦は土で貼り付けているだけだから飛ぶ・落ちる」

 

ということなんです。

 

 でも、

 

「現代工法では、瓦は釘やビス、銅線などで緊結されているし、瓦同士が連結するので飛ばない、落ちない」

 

ということでもあるのです。

 

  ですから、今みなさんが住んでいたり、近くにあったりする瓦屋根のおうちが、


「どの年代に、どの工法で屋根が葺かれているか」

 

によって、飛ぶ場合もあるし、飛ばない場合もあるのですね。ああ、ややこしい!!

 

 

 

 

 今回、国土交通省さんが主導して、そのあたりのややこしい部分を「統一しよう!」ということになりました。

 


 屋根瓦を落とさない、飛ばさないための7つのQ&A

 

↑の説明がとってもわかりやすいので、ぜひご覧ください。(国交省・国総研)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年1月16日土曜日

2021年 屋根業界が大きく変わります! ガイドライン工法 法制化


 

 

  本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 2021年の幕開けは、まだまだ猛威をふるっているコロナウイルスとの戦いの真っ只中からスタートしたわけですが、今年は屋根業界にとっては大きな変化の年になりそうです。

 

  すでにお得意様、工事業者さまにはお伝えしているとおり、屋根瓦について「ガイドライン工法」が法制化される動きです。

 

 実際の施行は来年の1月1日からですが、

 

 ■ 屋根材の取り付け方法が、定められたガイドラインに沿っていないと違反(不適格)になる

 

ということが建築基準法の告示で明確に示されるようになりました。

 

 この動きに向けて、メーカー・卸業者・工事業者とも施工をよりよいものへと変化させる年になるので、頑張ってゆきましょう!ということで。

 

 しかしまあ、江戸時代から続いている屋根の工法にメスを入れるということで、業界にとってはすごい話だなあ!とも思います。

 

 もちろん、個人のおうちにとっても

 

「これをきっかけに今の屋根の状態を見直す」

 

というチャンスだと思います。 


 また、きちんとした工法をしらない「にわか業者」のような工事業者が減ると思われますので、いっそう安心していただけるのではないかな?とも感じます。

 

  今年も大雪からのスタートでしたが、まずは災害が少ないことを祈っています!